くま城戦軍研 ―熊代城砦戦国軍事研究所

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アイヌ人物名鑑(時期不詳)

目次
<道央>
(胆振)
イペニックル
(日高)
ポキナウ
<道東>
(釧路)
ホルペチャ・カムイ・メノコ


<道央>
(胆振)
・イペニックル
 白老アイヌの開祖。日高アッペッ(平取町のアベツ川流域?)から移住した。
 戦いに敗れ日高から白老の仙台藩白老元陣屋の北に砦を構え、そのままその周辺に定住した。それ以前から白老には2~3戸のアイヌがいたが、イペニックルが交渉して宝物を渡し、領主となった。
 参考「白老のアイヌ伝承」(仙台藩白老元陣屋資料館)

(日高)
・ポキナウ
 穂別町(現むかわ町)、かつての国鉄富内線豊田駅の南方、国鉄トンネルの上にあったチャシ、「ノットカのチャシ」にいた酋長。
 かつてはカムイの砦とアイヌの砦の二つの砦があったが、人間の砦の酋長だったのがポキナウ。背が小さく、目の前にぶら下がるほど眉が長かったという。
 ある日、女たちが働いていると、川上から蕗の葉がしきりに流れてきた。危険を感じて砦に逃げたところ、野盗が現れ砦を囲んだ。砦には内井戸があり、長期戦に耐えた。ポキナウが槍の柄で眉毛を持ち上げ嘲笑い、女たちも魔物を追うときのように尻をまくって着物の裾をばたばたと振った。攻め手の野盗もしょげ返って退却した。
 参考「日本城郭大系 1」(昭和55年 新人物往来社)

<道東>
(釧路)
・ホルペチャ・カムイ・メノコ
 関連項目:城メモ「オタフンベチャシ」(白糠アイヌvs厚岸アイヌの戦い)
 白糠アイヌの酋長、サシウシチャシが本拠
 あまりに美しく、天上の神が天降ったのではないかとも言われた。立派なシトキを持っており、これを聞いた厚岸の首長が攻撃してきた。
 コタンのアイヌは逃げ支度を始めたが、彼女は騒がず、チャシの中央に立って天に向かい、神の助けを乞う祈りをしたところ、旋風が巻き起こって、半ば攻め登った厚岸勢は吹き飛ばされ皆殺しにされたという。
 参考「日本城郭大系 1」(昭和55年 新人物往来社)